手帳と鉛筆と、静かな平日の時間

平日にお休みを取るのは、やっぱりありがたいなと思う。
子どもたちを見送ったあと、静かな部屋にひとりでいると、なんだか頭がすっと冴えてくる。

やらなければいけないことが、不思議なくらいスムーズに進んだ。
振込、病院の予約、たまった書類の整理……どれも、家のまわりを整えるためのことばかり。

だけど最近は、そんな「やることリスト」ひとつひとつが、前よりも少しずつ重たく感じる。
50代に入って、体力も気力も変化しているのを実感している。
かつては気合いで済ませられていたようなことにも、「よし」と気持ちを整える時間が必要になってきた。

そんな昨日、ふと思った。
計画的に、小さな家のあれこれを組み込まないと、この家はうまく回っていかないのかもしれないなと。

仕事をしていると、どうしても「明確な理由があるとき」しか休みを取りづらい。
子どもが小さかった頃は「子の看護休暇」があったけれど、今は高校生と中学生。制度の対象からは外れてしまった。

でも、持病のある子の通院や看護が必要な場面は、今も続いている。
だから、年休はそのための“備え”としても考えておかなければならなくて、
「自分のための休み」や「家のための整える時間」は、意外と残っていない。

だからこそ、ちゃんと休む日を、あらかじめつくっておこうと思った。

久しぶりに手帳を開いて、予定を書き込み始める。
ボールペンではなく、鉛筆で。

書いて、消して、また書き直せる柔らかさが、いまの自分にはしっくりきた。

そういえば、転勤された先生からいただいたシャーペンがあった。
引き出しから出してみたら、これがとても書きやすい。芯が切れていたので、娘の使っているBの芯を一本もらって使ってみると、なんとも言えない書きごこちだった。

HBはちょっと薄く、2Bは少し濃すぎる。Bの芯が、今の自分にちょうどいい。

そんなことを思いながら、手帳にぽつぽつと予定を書き込んでいく。

気づけば、今年も子どもたちの予定でお休みがどんどん埋まっていく。
懇談、行事、できるだけ参加したいと思っている。

それでも、その合間には「家のこと」や「自分のこと」にも時間をとっていきたい。
手帳と向き合いながら、そんなふうに感じた平日だった。

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